タクシー運転手に必要な免許は?費用やかかる時間を紹介

公開日:2023/10/12
最終更新日:2024/03/27
タクシー運転手に必要な免許は?費用やかかる時間を紹介

タクシー運転手になるためには、どんな免許が必要なのでしょうか。さらに、必要な費用と時間も、はじめてタクシー運転手を目指す方には知っておきたい重要な知識です。この記事では、タクシー運転手に必要な免許や費用、かかる時間についても詳しく解説しているので、気になる方はぜひ参考にしてください。

タクシー運転手に必要な免許とは?

他人を乗せて移動する職業であるタクシー運転手になるには、特別な資格を求められます。乗客の命を預かり、目的地まで安全に送り届けられる能力がある人間だけに乗務を限定するため、運転技術を客観的に確認できる証明が必要になるためです。

普通自動車第二種運転免許

運賃と引き換えに乗客を送迎するタクシー運転手になるには、普通自動車第二種運転免許が必要です。二種免許は、普通自動車第一種免許を取得後、3年以上経過していることが取得条件のひとつとして挙げられます。

しかし、第二種運転免許がなければタクシー会社に入社できないというわけではありません。入社後に会社負担で取得できるタクシー会社は多いため、入社できればタクシー運転手として働ける確率は非常に高まります。入社後に資格を取得し、地理研修や法令などに関しての研修を受け、タクシードライバーに要求される知識と技術を身に着けたうえで乗務を開始するのが一般的な流れです。

地理試験

その他、タクシードライバーとしてデビューするまでに、場合によっては必須とされる資格があります。それは地理試験です。地理試験は、管轄する運輸局によっては制度を設けている場合があり、東京特別区・武三交通圏など、地域によっては必須とされる場合があります。内容は、地域の道路や建物名、交差点の知識に加え走行ルートの把握も重要です。

地理試験は営業区内でタクシー営業を行ううえで重要視されており、タクシー会社で地理試験の研修担当者が在籍している場合もあります。地理試験の合格率は50%ほどと低くはありませんが、タクシー運転手になるために必須とされる場合もあるため、合格を目指しがんばりましょう。

以上のように、タクシー運転手になるために必須になるのは二種免許のみですが、地理試験が課される場合もあるので注意しましょう。

※以前はタクシー乗務員の取得要項として、東京都・大阪府・神奈川県で「2種免許取得、および地理試験への合格が必要である」となっていましたが、2024年2月29日付けで地理試験の廃止が決まりました。
(参考元:https://www.tokyo-tc.or.jp/driver/geography.html)

タクシー運転手に必要な免許取得にかかる時間とコスト

人によって進捗は異なるためあくまで目安となりますが、二種免許取得にかかる期間は10日から2週間程度が一般的です。基本的に、第二種運転免許は一種免許と同様に、自動車教習所に通学して取得します。自動車教習所を卒業後、運転免許センターへ行き、学科試験に合格すれば第二種運転免許を取得できます。

費用は都道府県や通学・合宿などで異なりますが、18万円から22万円ほどかかるのが一般的です。ただ、タクシー会社は、未経験者を積極的に採用して養成する風潮があり、二種免許の取得費用を会社が負担するという会社がほとんどで、結果的にドライバー自身には費用が発生しない場合が多いです。

さらに、自動車学校に通学している間にも日給を支給する会社もあります。先にタクシー会社に就職することで、費用の心配をすることなく二種免許を取得できることを覚えておきましょう。

タクシー運転手に必要な免許取得プロセス

タクシー運転手になるには、二種免許が必須です。ただし、その取得プロセスは法人タクシーと個人タクシーで異なるため、要件を押さえておかなければなりません。法人タクシーに必要な資格は二種免許です。

一方、個人タクシーの場合はかなり厳しい基準が設けられています。35歳未満の場合は、タクシー会社に10年以上勤務し、10年間無事故無違反であることが求められます。35歳から40歳は、自動車の運転業を10年以上経験するか、タクシー・ハイヤーの運転を5年以上経験し、継続して3年以上働いていることが要件です。40歳から65歳未満のケースは、25年以内に自動車を運転する仕事に10年以上従事し、3年以内に2年以上のタクシー・ハイヤーの運転業務をしていることが求められます。以上のように、個人タクシーの免許取得は、厳しい条件をクリアする必要があります。

二種免許の取得プロセスとしては、一発試験と自動車教習所で学ぶ方法があります。一発試験は、運転試験場に行き、適性試験・学科試験・技能試験を受験する方法であり、費用も時間も抑えられる一方で、合格率は極めて低いです。よって、教官の指導を受け、技能を磨ける自動車教習所に通う方法が一般的でおすすめです。

まとめ

タクシー運転手になるのに必須なのは、普通自動車第二種運転免許です。さらに地域によっては、地理試験が課される場合があります。二種免許の取得は、個人タクシーと法人タクシーで要件が異なります。個人タクシーは厳しい基準が設けられているため注意しましょう。免許取得にかかる期間は、一般的には10日から2週間程度です。費用は都道府県や通学方法によって異なりますが、18万円から22万円程度です。

免許の取得プロセスとしては一発試験もありますが、難易度が高いこと、会社が免許取得費用を負担するケースが多いことを考慮すると、一発試験を狙うメリットは薄く、自動車教習所で取得するのが無難です。はじめてタクシー運転手としての道を歩む方は、これらの知識をよく覚えておき、免許取得などに活かしてください。

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